海水魚と水族館海水魚の水槽と生息地リーフ水槽の温度:高すぎるとは?

リーフ水槽の温度:高すぎるとは?

リーフ水槽を飼育しているアクアリストの多くは、サンゴを健康で成長させるためには適切な温度範囲に維持することが重要であることを理解しています。 温度が低すぎたり高すぎたりすると、ほとんどのサンゴが生存に必要とする褐虫藻が死んでしまったり、ポリプから抜けてしまったりします。 藻類がサンゴから離れると、サンゴの白い炭酸カルシウムが露出し、サンゴの白化現象が起こります。 サンゴの白化現象は、90 年代初頭に始まったと言われています。

温度の決定

米国海洋大気庁は、サンゴの生育に最適な温度は華氏 73 度から 84 度であるとしています1。 ですから、水槽の温度はこの範囲内に保つのがベストでしょう。

このようにサンゴの生育に最適な温度範囲は広いので、水槽の温度はどのくらいがベストなのでしょうか? サンゴが野生で生息していた時の温度を見て判断するのが一番でしょう。 世界のサンゴ礁地域を見ると、野生でサンゴが生育している場所がわかります。 NOAA の海面水温に表示されている水温と比較すると、サンゴ礁の大部分は、水温が 80 フィートから 89 フィート、紅海では 90 フィート以下であることがわかります2。

起源を考える

インド太平洋、カリブ海、紅海は、水族館で取引されるサンゴのほとんどが採取される場所です。 それを知る最も簡単な方法は、珊瑚を購入するときに、その珊瑚がどこから出荷されたかを聞くことです。

ほとんどのアクアリウム用のサンゴは、水温が日常的に85〜89Fのインド太平洋やカリブ海で採集されているので、水槽の温度がこれらのレベルを上回ったり、大きく下回ったりしない限り、あまり心配する必要はないかもしれません。

リスク

しかし、海水水槽の水温が高くなると深刻な問題が発生する可能性があります。 海水(淡水も同様)の水温が高くなると、溶存酸素(DO)が少なくなり、水槽内のすべての生物に悪影響を及ぼします3。 一般的に、海水の溶存酸素濃度は淡水よりも20%ほど低くなります。

科学的な計算や公式、データには触れませんが、赤道直下の海水は表層の水温が80℃半ばから後半であるため、溶存酸素量は水温の低い極地の海水の3分の2程度になります4。

魚種によって必要なDOのレベルは異なります。 例えば、カクレクマノミは約7mg/lの溶存酸素を必要としますが、カジキは約3mg/lの溶存酸素を必要とします。 皮肉なことに、海水水槽にいるほとんどの生き物は、海にいる他のほとんどの魚よりも高いレベルのDOを必要とします。 野生の海水熱帯魚のほとんどはサンゴ礁の上やその近くに生息しており、サンゴ礁の上では波が砕け、表層水が曝気されるためDOが高くなります。

水温が高いと、海水中の物質が分解する速度も速くなります。 バクテリアは繁殖率を高め、酸素の消費量を増やして水中のDOレベルを下げます。

私たちがマリンアクアリウムで飼育している海水性の熱帯魚や無脊椎動物のほとんどは、平均水温が80℃台前半から中盤の野生の海域で生まれたものです。

また読む  毛虫のすべて
- Advertisement -